多くの人に笑顔を届ける、
広島県産にこだわったパン作り
1号店「mugi mugi」のオープン当初から、広島県産小麦を使用することをコンセプトとしています。パンもお菓子も、原料の小麦はすべて広島県産です。2001年にスタートした農家支援のためのプロジェクト「三良坂小麦事業」にオーナーが賛同したことがきっかけでした。
日本のお米のおいしさを知ってもらいたいという思いから、米粉パンも創業当初から作り続けています。
具材もなるべく地元産を使用し、ソース類は手作りしています。たとえば、クリームパンのカスタードクリーム、トマトソース、リンゴのコンポート、タルタルソースなどがすべて手作りです。
「塩バターフランス」です。焼きたてのフランスパンに、大豆から作られたバターを塗って仕上げています。ヴィーガン対応で海外の方からも好評です。地元の部活帰りの学生さんが、かじりながら帰ったりもされるんですよ。
そうですね。外観の印象で都心から来た店舗と思われることも多いのですが「mugi mugiなんです」とお伝えすると、地元の方は「あぁ、mugi mugiさん!」と口を揃えておっしゃってくださいます。
1号店をオープンして今年で23年なのですが、子どもの頃にお母さんといらしていた方がお子さんを連れて来てくださるなど、長く続けてきた意味を感じうれしく思っています。
最近は、広島出張のお土産にとパンを購入されるお客さまもいらっしゃいます。「何か月かに1度買って帰ると家族が喜ぶんだよね」って。そうおっしゃっていただけるのも、広島の小麦にこだわったパン作りを続けているからこそだと感じています。
環境にもやさしく。
コーヒーカップや食品ロスゼロへの心遣い
アイルランド発祥のプラスチックを使わない紙カップです。素材にはリサイクル紙が使われています。私が大学生の頃に知ったのがきっかけで、今回のオープンにあたり採用しました。
素材は紙ですが耐久性に優れていて、中身が染みてくるようなことはありません。実際に水を入れたまま1日、2日と置いてみるなど何度もテストを重ねました。
お客さまからは「こういったカップがあるんだね」と反響をいただいています。両端からコーヒーを飲めるのですが、飲みやすい、飲みにくいの議論はあってもいいと思っているんです。
まずは環境に配慮した商品の存在を知ってもらうことが大切。当店でのバタフライカップとの出会いをきっかけに、どこかで同じような商品に出会ったときにも「挑戦してみよう」という気持ちを持っていただければうれしいです。
1号店をオープンした当初から、「捨てない」「無駄にしない」という精神はずっと大切にしています。オーナーは元々料理人だったので、残ったパンにひと手間加えて別の商品に進化させる道をとにかく追求するんです。
食パンはクロックムッシュやピザに。クロワッサンにはクッキー生地をかぶせてリベイクすることで、新たな商品に生まれ変わります。
できあがった試作品は、スタッフに全部配ります。そうすると、スタッフの口からお客さまへパンのおいしさがダイレクトに伝えられます。「このパン何度も食べているんですけど、本当においしいですよ」って。
野菜の皮を使って自家製ソースを作るなど、食材はとにかく全部使い切ります。まずはスープを作り、そこからシチュー、カレーへと仕立てるなど一度作ったものを無駄にすることがありません。
お肉もブロックのまま仕入れて、そこから用途に応じて使い分けます。そうして作ったソースや具材を挟んだサンドイッチも、お客さまに喜んでいただいている商品のひとつです。
幅広いお客さまの好み、
パンの個性に寄り添えるコーヒーを
はい。券売機は、お客さまがパンの列に並ばずにドリンク類を購入できるよう設置しました。パン用のレジでもオーダーいただけるのですが、お店が混んでいるときはお待たせしてしまうこともあるので。
「ジュースだけ買いたい」「ソフトクリームだけほしい」という子ども連れのお客さまにも、券売機のチケットをドリンクカウンターにお持ちいただければスムーズに商品をご提供できます。
散歩や仕事の合間に、おいしいコーヒーでほっとひと息つきたいというお客さまもよく利用されるんですよ。『Largo』はコーヒー単体でも、パンとあわせてもおいしい“味のバランス”が本当に魅力的だなと思っています。
そうですね。コーヒーを選ぶにあたり、安定した味を提供できることは大切なポイントでした。また、客層の幅が広ければ、それだけコーヒーの好みもわかれるということ。浅炒りがお好きな方もいれば、深炒りがお好きな方もいる。パンの味もあっさりとしたものから味の濃いものまでさまざまです。『Largo』はそのどれにも寄り添ってくれる味と香り、おいしさを兼ね備えた製品でした。
スタッフ誰もがスピーディーにコーヒーを提供できる、全自動マシンの存在も心強く感じています。
一定量を省スペースで保管できる点がとても助かっています。特に、オープン当初は今以上にまとまった量をキープしておく必要がありました。
コーヒーメニューはお客さまからも好評で、忙しいときはドリンクカウンターに伝票が並んでしまうほど。場所さえあれば全自動マシンがもう1台ほしいと思うなか、使用後すぐパッケージを畳んで廃棄できることも利点のひとつです。
オープンから1年弱。今はまだ少しずつ改善を続けている途中です。コーヒーに関しても、新たな可能性を探っていければと考えています。
ぜひ。「mugi mugi」の6号店として、国内外から多くの方が集まるこの場所で時代にあわせて変わっていくもの、進化していく姿をお届けすることもきっと大切なはず。
今後もお客さまが喜んでらっしゃること、困ってらっしゃることをきちんと見つめながら「LUCKY BAKERY」をより良い店舗に育てていければと思います。