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Column

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『Largo』から始まった、UCC業務用レギュラーコーヒー100ブランド再整理の舞台裏

UCCグループの技術を集結し、10年の歳月をかけて開発された『Largo』。香りを閉じ込めるフレッシュアロマシステムを採用し、高品質なコーヒー豆を最高の状態でお届けすることで、長く愛されてきた製品です。

そんな『Largo』が、2023年にリブランディングされました。LUXURYブランドという位置づけとなり、「Largo Experience Room」の設置や認定制度をはじめとした、さまざまな取り組みが行われています。

これらの取り組みの前に、まず行われたのが『Largo』を含む、全部で100以上ものUCC業務用ブランドの再整理と、「UCC Professional Brand Lines」の制定です。

なぜ、『Largo』リブランディングにあたり、『Largo』以外のブランドを整理することから始めたのでしょうか。プロジェクトの中心人物である、外部ブランドディレクターの青栁と販売企画本部 コーヒー企画チームの宮原に、その理由を語っていただきました。

『Largo』から始まった、
100ブランドの交通整理

青栁さんは、どのような経緯で「UCC Professional Brand Lines」の制作に関わることになったのでしょうか。

青栁 最初は『Largo』のリブランディングのために、社内外問わず多様な視点を取り入れてプロジェクトを進めたいということでお声がけいただいたのがきっかけです。『Largo』の価値を見つめ直し、もう一度この製品に光を当てようという趣旨でした。ただプロジェクトを進める途中で、『Largo』だけでなくUCC業務用レギュラーコーヒーのポジショニングを整理するところから始めたほうが良いのではないかと思い、私から「UCC Professional Brand Lines」を提案しました。

『Largo』のリブランディングから、コーヒー製品全体の交通整理となると大きく話が広がりますね。

青栁 おっしゃるとおりです。しかし、『Largo』というプロダクトの未来を考えていくうちに、『Largo』単体ではどうしても解決できない課題が見えてきてしまい…いただいていた要件とは大きく変わったとしても、取り組んだほうが良いと考えました。

『Largo』単体では解決できない課題とは?

青栁 当時、UCC業務用ブランドは全部で100種類以上ありました。そしてお客さまに対する提案で、製品ブランドごとの差別化を明確にお伝えできていないケースがあると聞きました。その中で各ブランド同士が食い合ったり、価格ありきの提案になってしまったりという課題がありました。

100以上ものブランドを差別化するのはとても難しそうです。

青栁 プロダクトには機能的価値と情緒的価値がありますが、後者を明文化しておらず、お客さまに伝える機会もほとんどない状態でした。そこで、品質以外の価値観をものさしとしたカテゴライズによって、交通整理することを目指しました。

最終的にLUXURY、PREMIUM、UNIVERSALという3つのラインに分けたのですが、UNIVERSALが劣っていたり、安かろう悪かろうという話ではありません。そのニュアンスをしっかり伝えるために各ラインにはキャッチコピーを付けています。

青栁 まず、LUXURYは「紡いできた歴史の最高峰」。今年で創業91年になるUCCは、国内でコーヒーを扱うトップ企業であり、日本のコーヒーシーンを牽引してきた歴史ある企業です。その粋を集めたものがLUXURYであるべきと考え、「歴史の最高峰」という位置づけにしました。

PREMIUMは「付加価値を特別な一杯に」。環境に配慮したブランドや、オリジナルブレンドがつくれる『Fresh Order Blend』があります。「◯◯なコーヒー」と枕言葉が付けられるようなプロダクトをプロットしました。

「いつものコーヒーにこだわりを」としたUNIVERSALは、よく飲まれるラインの製品群です。ここには1990年に登場し、現在最も売れている『GRANZE』もあり、どのラインにもエース級のブランドが存在します。将来的には各ラインのエースも際立つ構図が理想だと考え、このような形になりました。

提供するのは、
コーヒーを通したトータルソリューション

新たに策定した「UCC Professional Brand Lines」ですが、宮原さんはどのような感想をお持ちですか?

宮原 最初は『Largo』のリブランディング提案のお願いをしていたので驚きました。ですが、この整理を行うことによって全体が見やすくなりましたし、なにより『Largo』にとっても必要なことだったと感じています。

青栁 最初のご依頼とはかなり違う提案から入ったので、そう言っていただけてよかったです。

宮原 LUXURYに該当するのは『Largo』のみ、そしてUCCが「紡いできた歴史の最高峰」であるというポジションを与えたことによって、『Largo』が特別なんだということがより際立ったと思います。

青栁 「UCC Professional Brand Lines」は業務用に特化したものですが、B to Bである業務用製品とB to C製品との違いは、サイズやロットだけではありません。その視点も大切にできたらと思いながら『Largo』のポジショニングは考えました。

青栁さんが大切にしたB to Bならではの価値というのは何だったのでしょうか。

青栁 B to Cはシンプルに「このコーヒーをどう販売するか」という話に尽きますが、B to Bはもう少し複雑です。コーヒーも売るけど、コーヒーマシンもミルクもスイーツも売る、コーヒーはその中のひとつでしかありません。最終的には、お店がお客さまに支持されて繁盛するためのトータルソリューションをいかに提供できるかが、UCC コーヒープロフェッショナルとって最も重要なポイントになります。

たとえばイタリアンのお店が提供しているメニューのペアリングや、サービスに沿ったオペレーションの提案は、業務用ならではのコミュニケーションだと感じます。そう考えると、プロダクト自体の品質に加えて、これまでの企業努力や携わってきた人たちの思いも影響が大きいはず。「紡いできた歴史の最高峰」という言葉の裏には、そんな思いも隠されています。

宮原 お料理にこだわっているレストランなどは、料理に力を入れるからこそコーヒーまで手がまわらない場合もあります。でも「コーヒーは任せてください」と言えるパートナーがいることで、お料理やおもてなしに集中できる。そんなサポートのために、私たちがいると思っていますし、『Largo』はその提案を最も高いクオリティで提供し続けるブランドでありたいと思います。